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2006年03月29日

アーチストの適不適問題の続報(拡張型心筋症の疑い)

前回の続きである。

アーチストの内服により、総ビリルビン値とγーGTPが上昇中の男性は、その後3月下旬には、総ビリルビン値が2.07にますます上昇。γーGTPは99である。

主治医は、検査表を隠そうとされるので強引に頼んでもらって来たという。

油ものを食べるとムカつくし、ここ数日眼球に明らかな黄疸もみられる。

右の肩こりや背中もだるいので、主治医に申告すると、私は心臓が専門だから消化器のことは分らないから、消化器内科にでも行ってくれと冷たい。

また、各種の検査上ではやはりアーチストの効果は不明なので今後はさらに増量していくから、勝手に中断してはならないと言われた。

そこで、元の主治医のところにその報告をもって御相談に行くと、彼(アーチストを出している医師)は、完ぺき主義だからね、貴方の自覚症状など体調がいいのだからね〜〜と、言外にアーチストを用いた治療方法の模索は必要ないとは思うがと言ったニュアンスであったが、混雑する外来で、それ以上のコメントは言われず、もうあちらに任せたのだから、これ以上は関わりたくないといったニュアンスも伺えるとのことだ。

何のことはない。本来、心臓の諸症状に悩まれていたはずのものが、昨年から漢方薬類を使用しはじめて、症状そのものが全く安定して以後は、完全主義者のアーチスト先生のお陰で、ご本人の現在の悩みは、薬物性の肝機能障害に対する不安と症状に集中している。

その程度の異常値は許容範囲だからというのが主治医の意見で取り付く島がないという。

アーチストをもう止めたい旨お願いすると、血相を変えて「勝手なことを言ってもらっては困る」とのお叱り。

当方では、その薬物性肝炎治療のために茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)エキス製剤をお渡ししたが、患者さんご本人の現在の悩みは、拡張型心筋症かどうかなどの心疾患の諸症状の悩みはどこかに吹っ飛んでしまい、薬物性肝炎による諸症状と恐怖心との葛藤でどうしようもない不安に陥られているのだ。

思い切って主治医を別の大学系列の病院に変わってはどうかとアドバイスしているところである。

まったく、本末転倒した泥沼の状況に陥っているこの患者さんの苦衷をどの医師も理解してくれない。

主治医の進言どおり、消化器内科の開業医さんをたずねると、大学医学部が同じ先生ばかりだからであろう、「たしかに要注意ではあるが」といって口を濁すだけなのだった。

また、主治医は以前はカテーテル治療を強引なまでに奨めていたのが、昨今は打って変わってアーチストによる内服治療ばかりにこだわり続けているとのことであった。

患者さん自身は地元の名士なのだから、もっと主治医に強く談判を求めればよいものを、主治医の威圧的な態度に萎縮されてどうしようもない。

これが小生だったら、きっとさらなる説明を求めて大いに噛み付いているだろうな〜〜〜と思うばかりだが、代わってあげることも出来ず、歯軋りするばかりである。

そもそもが、牛黄製剤を中心とした高価な漢方薬類の服用で楽になった事実を主治医に告げないことも問題なしとしないはずである。

その同じ病院では、心筋梗塞を繰り返し、バイパス手術・ペースメーカの埋め込みなどを経て80歳を超える高齢になって西洋医学治療ではこれ以上は不可能となった老婦人の例がある。

このケースでは繰り返す呼吸困難発作を、当方の牛黄製剤を中心とした漢方薬類でかなり緩解した状態を何年も保っているが、その病院の主治医公認で当方の漢方薬類を服用している。

のみならず漢方薬の効果をはっきりと認めてくれているのである。

そういう例もあるのだからと説得しているのだが・・・・・
posted by ヒゲ薬剤師 at 23:40| 山口 ☔| 医薬品の副作用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

拡張型心筋症とアーチストの適不適問題と漢方薬2題

二人とも男性で、一人は確実な診断が下っている。

もう一人はカルテには「拡張型心筋症」と記されているが、確定診断ではないらしい。

当方ではそのお二人に漢方薬をお出しして比較的長い間の常連さんとなっている。

お二人とも発病のはじまりは心房細動からであった。

同じような頃に同じように、胸部の何とも言えない不快感などで、仕事も差し支え、確定診断が下った方は、入院治療により、仕事が復帰できるまでになった。

確定診断では無い方の男性は、病院から出された最初の薬が強すぎて、副作用が激しく服用できず、医師に不審を抱かれるので、牛黄類を中心とした漢方薬方剤を数種類組み合わせて、かなり楽になったが、同時に開業されている心臓専門の地元でも著名な先生になるべく早急にかかるようにすすめていた。

確定診断が下った方は、病院からジゴキシン・アーチスト・ワーファリンが投与されて副作用もなく順調だが、ハードな仕事が出来なくなったので是非とも、漢方薬でもバックアップしてほしいとのことで、弁証論治にもとづいて四逆散や日本では食品扱いされてしまう中薬的な製品を併用してもらって既に五年以上、まったく順調に経過している。

漢方薬を併用することによって心臓肥大もやや小さくなったと喜ばれているほどだ。

確定診断が下っていない方は、心臓専門の開業医さんにかかるようになってからも、同時に漢方薬を併用されていたが、順調な経過をたどり、途中から漢方薬を廃止しても、医院から出されるジゴキシンやアスピリンの併用レベルでまる5年間順調だった。

ところがハードな家業がこたえたのか、とうとう西洋医学治療だけでは胸部に水が溜まって息苦しくなり胃症状まで併発し、つらい日々は半年も続いたところで、たまらなくなって漢方薬を求めて久しぶりに来局された。

強い利尿剤が出されていたが、激しい利尿により全身倦怠感の繰り返しで、その割には胸部の改善が次第にみられなくなっていた。

五苓散加減方を中心に牛黄類の使用によって、自覚症状だけは急速に回復していった。
開業医の先生も症状が改善しだしたので、このまま経過を見ようとうことになっていたが、代診のやや若い医師の強い奨めに押されて、この患者さんに治療方針を変更すべく代診の先生が勤務するやや大きな病院に入院してアーチストを試すこととなった。

わざわザ入院したのもこのアーチストを安全に使用し増量するためである。

退院後も何の問題もなく過ごしていたが、しばらくしてアーチストを服用する都度、右背中の疼痛を感じるようになり、肝機能検査も総ビリルビン値とγ-GTPなどが急上昇しはじめた。のみならずアーチストの明らかな改善効果は見られないので、一定期間のあと20日は服用すべきだとの医師に不審を抱かれて、来られた。

そこまでの副作用を味わいながらもまだ20日も続けなければならないのだろうか、医師に苦しい症状を訴えても笑って「大したことないですよ」というばかりだという。

開業医の先生自身、この治療方法に反対しながらも、若い医師に押し切られた形であったから代診で手伝ってもらっている義理でもあるのだろうかと複雑な事情を詮索し始める患者さんである。

拡張型心筋症と確定診断が下っている方には、問題の副作用も起こらずに5年以上もまったく順調に推移しているが、この方の場合は明らかに副作用が生じ始めているにもかかわらず、(検査上、アーチストの効果はまだまったく見られてないと言われ、)あと20日は継続服用してもらわないことには有効か無効かの判定は不可能だから少々の副作用はがまんして服用しなさい、ということらしい。

この患者さん御自身は、相当に疑心暗鬼となられているだけに、即刻、前医に相談に行くように進言するも、前医は現在の主治医にかなり遠慮されて、あちらにまかせたのだからと拒絶気味であるという。

本当に悩ましい問題が、医療分野にはゴロゴロしている。

とにかく、ご本人はこれ以上、アーチストを継続するに耐えないと言うのであるが、このような大きな難問の御相談は、比較的長い準常連さんだけに、親身になりすぎて、こちらまで憂鬱になってしまうのであった。
posted by ヒゲ薬剤師 at 20:57| 山口 ☔| 医薬品の副作用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月08日

大事に至らないでよかった高血圧患者さん

2月25日に投稿した病院の降圧剤を中止して急激な体調不良を訴えた患者さんの後日談。

病院に行って、降圧剤を復活したら、極めて順調に体調・血圧も回復していると数日前に電話あった。

連絡が遅れてゴメンナサイと謝っておられた。

そうですよ! 心配していましたからね。

ああいうときは、牛黄製剤でも服用して万一に備えて病院に向かうべきだったのだが、幸いな結果に終わったあとに言うのも、儲け主義の薬局に思われてはプライドが許さないので、言うのを我慢した。

結果よければ全てよし、とは言え、やはりあのようにちょっと危険性があるときに当方のような漢方薬局に駆け込まれた場合は、わがままを言わずに、牛黄製剤を頓服で使用すべきなのである。

高貴薬とは言え、頓服として数回分を購入したところで、数千円もしない価格なのだから。

命とわずか数千円もしないお金と、どちらが大切か、よく考えるべきだと愚考する。

実際、世の中、本末転倒した考えの方が目に付いてしようがない昨今ですよ。
posted by ヒゲ薬剤師 at 11:19| 山口 ☔| 牛黄製剤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月03日

降圧剤による副作用2題のその後

降圧剤による副作用2題

のその後の経過報告。

148〜90くらいの血圧で降圧剤を出されて却って気分が悪くなっていた四十代の女性は、塩分の多い嗜好品を全面的に止めることと、明らかな副作用が生じている降圧剤を中止し、茵蔯蒿湯と猪苓湯の併用で、3日後には副作用のふらつき、吐き気、頭痛などの諸症状はサッパリと消失し、午前中の顔面浮腫も消退。

しかも、血圧は120〜90に安定している。昨日3月2日に電話で報告を受けたばかりである。
(下の血圧も、もう少し下げるべく、昨日から六味丸の併用を試みている。)

二番目の降圧剤が強すぎると思われる女性は、頭が重く、ふらつく、だるいといった症状も、医師に相談して降圧剤を減らしてもらうことで解決。

実際にはほとんど服用していないそうだ。120〜80近い。

実はこの女性の場合、慢性関節リウマチの相談も兼ねて来られていた方だったから、弁証論治に基づいて、心龍(疏経活血湯加減方)に地竜(みみず)の併用を15日分出していた。

リウマチ症状と足の静脈瘤の疼痛が軽減するにつれて、体調も良好となり、メニエール氏症候群の後遺症的に続いていた頭が重く、ふらつく、だるいといった諸症状も消退している。

降圧剤を減量したことと、この方のリウマチにとってしっかりピントのあった方剤のお陰で、短期間にすべての問題が解決に向かっている。
posted by ヒゲ薬剤師 at 22:35| 山口 ☔| 医薬品の副作用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アナフィラキシー様のショック死の原因は直ぐには特定できない理由

1月11日に投稿したアナフィラキシー・・・・の補足である。

急死された原因が直ぐには特定できないのは、当然であった。

まわりの素人の人々にとっては、ちょっと有名な医薬品の名前だけを記憶していて、同時に併用していた薬品名は忘れており、××××だけを服用した訳ではない筈だ。

数種類の医薬品を併用している場合には、なかなか原因となった医薬品を特定するのは困難であろう。

このように、医薬品を数種類併用して生じたアナフィラキシー様ショックの原因物質の特定は、明らかにスズメバチに刺されてショック死の場合とは、まったく事情が異なるのであった。
posted by ヒゲ薬剤師 at 00:17| 山口 ☔| 医薬品の副作用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする