中年女性が、急性膀胱炎になった。
いつもなら、常備している猪苓湯製剤が見当たらない。
近くの医院に、「日本東洋医学会認定漢方専門医」を院内に掲示されているのを思い出し、駆け込んだ。
日頃から、補中益気湯系列や葛根湯系列の方剤がよく合っている方。
たまに起こす膀胱炎は、猪苓湯製剤と白花蛇舌草の併用で、すぐによくなることが通例であった。
しかしながら、漢方専門医を標榜される先生は、こともあろうに「竜胆瀉肝湯」と抗生物質を処方された。
後者はよいとして、問題は漢方処方である。
案の定、てきめん体力を失い、食欲不振と同時に、かえって体調を崩した。
無理をして我が薬局に直接やってこられ、いつもの猪苓湯製剤等を購入して帰えられ、直ぐに症状は軽快した。
検査の必要上、再度通院されたその患者さんは、ことの顛末を話したところ、ひどく腹を立てられ、漢方薬はもう出さないから、飲まないでよい、ときついお達し。
プライドが高過ぎるのか、患者さんの苦情もまともに受け入れないお医者様が、まだまだ多い。
漢方専門医とは、一体、どの程度の資格なのだろうか。
漢方薬の基本中の基本、シロウトでも知っている「猪苓湯」すら思い浮かばないのだろうか?
もっと、謙虚であって下されば、ここにこのようなことを書くつもりはなかったのだが・・・・・
ラベル:漢方医
【関連する記事】
- 数十年前に漢方に無知な医師達による「ツムラの小柴胡湯」乱用によって生じた社会問題..
- 病院やクリニックで投与される保険のきくツムラ漢方が合わないために
- 両足が浮腫んで痺れるという老人に出された漢方薬
- 医療関係者こそ、早々に保険漢方を諦めて、自費の漢方相談に訪れるケースは日常茶飯事..
- 防已黄耆湯と防風通聖散を処方された女性からの御質問
- 医師のプライド?
- 薬局漢方で目覚しく改善したものを医療用漢方に切り替えるよう強く奨められる医師の責..
- 五苓散が身体の水分を補って潤すと説明される医師たち
- いまだに多い「漢方は信じない」という先生方
- せっかく眼圧が正常化したのに投薬された「芍薬甘草湯」
- リウマチ患者さんがせっかく疼痛が緩解したのに漢方薬を中止させられた理解に苦しむ実..
- 漢方薬を認めないお医者さん
- 心房細動・無呼吸症候群患者の冷え性に出された医療用漢方
- (続)五苓散の服用を医師に止められた場合の2例
- 五苓散の服用を医師に止められた場合の2例
- 医療用の漢方として盛んに宣伝される内容は?
- 漢方薬で調子の良い患者さんが医師に中止させられて
- 調子良かった漢方を医師に中止させられた老婦人
- 大学病院によって漢方薬に対する考え方が雲泥の差!