このことは、中医学、漢方医学の長い歴史上、かなり証明し尽くされていると思われるが、ときにやや「効き過ぎ」という場合がないではない。
といっても、その人の証候(一連の症候)に、よく合っている場合には、過度な薬用量をしようしない限りは、やはり問題は生じるどころか、通常、よいことはあっても、不都合なことは無いはずである。
但し、あくまで連用中における客観的な観察は不可欠である。
ただ、合成医薬品のような激しい副作用というのは、ほとんど稀なことであるから、漢方薬の服用を過度に恐れる必要はない。
漢方を販売する側も、利用者側も、お互いの信頼関係を築いており、販売者側、あるいは処方する側に正しい漢方薬の知識と豊富な経験があれば、不安はない。
前回の五苓散についても、証候によく合っている場合には、連用するのが当然であるが、やや例外的な現象に対する注意もある。
ちょうど、本ブログの前回までの経緯を意識して書かれたといわれる、次のブログさん。
漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記
の、次のカテゴリ。
五苓散(5)
この中には、五苓散のみならず、親戚の方剤で、膀胱炎などによく使用される「猪苓湯」に対する注意も書かれている。
要するに、必ず漢方薬を専門とする医師や薬剤師に相談しながら服用すべきで、漢方薬といえども、素人療法は禁物である。
医師や薬剤師だからといって、皆が皆、漢方薬に詳しいわけではないので、むしろ漢方薬使用上の、最大の注意点は、相談する専門家の選択こそ、もっとも注意が必要なことのように思われるのである!
【関連する記事】
- 要件を満たさない古いパソコンをWindows11 24H2にアップグレードさせる..
- 常連さんやお馴染みさんの漢方相談を終わって遅くなった昼食時に・・・
- 明日4日(月)から、43年目を迎えた漢方相談の日々が延々と続く
- 年間を通じて2番目に販売量の多い漢方処方は
- 人サマザマ
- 延長戦の多い日々
- 直ぐには思い出せない人から紹介されて来られる新人さんが多い
- 良識が残っていた厚生労働省・・・漢方薬、伝統薬は電話販売容認へ!!!
- 個人的にやや不得意分野は精神症状が主体の漢方相談
- 保険適用外で豊富に存在する優れた漢方製剤(医薬品)
- より適切な漢方薬の配合を見つけるにはメールの交信力に左右される遠方の人たち
- 一人の漢方相談に数時間かけることもあるから延長戦の日々
- 鍼灸院の薬剤師さんの漢方常備処方の選定についてのお問合せ
- 風邪のこじれに踏んだり蹴ったりの漢方投与
- 漢方薬の服用量を減らしたために再発の兆候が出たとき
- (前回の続報)五苓散に補中益気湯の復活