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2006年09月07日

風邪のこじれに踏んだり蹴ったりの漢方投与

 突然、東北地方からわざわざ本州西の果て、長州の馬関まで、漢方薬を求めてやって来られた奇特な方がある。
 一見、お気軽に見えたので断り口調で対応していたが、遠路はるばる来られたことを知って、思わず口を噤んでしまった。

 3月に風邪を拗らせて後鼻漏を主症状として微熱を伴い、耳鼻咽喉科に罹って出されたムコダインやエリスロマイシンは良いとしても、同時に出された医療用漢方がすべて仇になっている典型例である。

 まず麦門冬湯により3日も経たずに咽喉部や奥歯などにも炎症が広がって堪らず、次に柴胡桂枝湯が出されたがピンと来ず、次に出された麻杏甘石湯では顔面が火照って腫れてしまう。最後に止めを刺してくれたのが葛根湯加川除U辛夷によって、炎症が激しく再燃したので、もう我慢できずに転院した。

 転院したところでは、散々な目に遭った医療用漢方は拒否して、オーソドックスな西洋医学治療に頼った。
 歴訪した数件の医院すべてでCTなどの諸検査ではまったく異常がないということで、通院する必要を認めてもらえなかった。

 最後に辿り着いたベテランの医師がはじめて炎症部分を認め、ムコダインやエリスロマイシンなどが出され一ヶ月服用して、わずかながら軽快するも長期に渡って連用する必要を宣告されている。
 そこで、以前から目をつけていた当方めがけて突然の来訪となったということらしい。

 すべて間違った漢方投与によって、エリスロマイシンやムコダインの効力に激しいブレーキをかける結果となっていた。
 それでなくとも人によってはエリスロマイシンやムコダインをもってしても有効性を感じられない場合も多々あるというのに、寒熱の診断を間違った方剤ばかりが投与されているからたまらない。
 逆効果となる漢方薬なら安易に投与されない方が、はるかに患者さんのためになる。

 それでも懲りずに漢方治療を求めて、本州の東の端から西の端までやって来られる勇気と信念に感服した。

 だから当方の責任は重大である。

 といってもこのようなケースは、中医学理論の基礎知識があればそれほど困難ではない。
 すべてのヒントは、
漢方と漢方薬は風邪・流感(インフルエンザ)に本当に有効か?

 に書かれているような気がする。
posted by ヒゲ薬剤師 at 23:38| 山口 ☔| 漢方薬の利用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする