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2007年12月03日

メタボには危険な防風通聖散よりも茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)

 ちょっとあやふやなタイトルだが、一般に信じられている漢方の常識というその「一般」というのは「一般の人」という意味ではなく「専門家一般」という意味の含みが強い。

 本州の西端のど田舎に立地する辺鄙な場所で、かろうじて三十五年間潰れずに存続出来たのは、中医学や漢方医薬学の世界における「常と変」における変に極めて敏感であったからではないかと思っている。
 教科書的な中医学理論を逸脱しているわけではなく、基礎理論には極めて忠実であったと思うが、それだけに基礎理論を忠実に現実の様々な漢方相談で応用していくうちに、専門書籍にもあまり書かれてないような新たな発見がしばしば多かっただけのことである。

 たとえば、アトピー性皮膚炎に対する漢方薬の配合というか組み合わせというか、それが世間一般の方法とはかなり異なっていることは間違いない事実である。だから、世間一般の漢方薬を長期間服用して治らなかった人でも、多くは9割近くの寛解が得られるし、10人来られればまず9人は可能である。何でも百パーセントとは言えない。(本音では途中で断念する諦めの早い人さえなければほとんど全員が9割以上の寛解が望めると信じているが・・・

 基本処方や単味生薬の運用面においても多くの発見と応用方法を開発している。専門書にも書かれてない比較的ユニークな応用方法である。
 もっとも代表的な方剤が猪苓湯であり生薬では金銀花・枳殻・党参・竜骨・丹参など既に大分以前に「漢方の臨床」誌や「和漢薬」誌などの専門誌にそれぞれ比較的長文の拙論を発表している。

 最近も多くの症例から確認したのが、ある種の体質者に適応する茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)を応用した冷え性の改善効果である。もちろん必ず一定の弁証論治による確証を得て使用しなければ無意味である。
 茵蔯蒿湯適応者においては手足の冷えが即効的に改善された例は枚挙に暇がないのだが、このことを俄かに信じる専門家は少ないかもしれない。

 さらには驚くなかれ、昨今俄かに降って湧いたように騒がれているメタボリックシンドロームにおいては、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)という支離滅裂に近い方剤などよりも、弁証論治にもとづいて、この茵蔯蒿湯を主体に運用した他方剤との併用こそ、遥かに有効であることを認識する専門家は少ないだろう。

 さらに地竜においては・・・と、そんなにボロボロ秘伝を漏らしてなるものか(苦笑)。


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