7〜10日毎に通える人は、比較的早くピントが合いだすが、いずれのケースでも初回は触り程度で、本格的な漢方薬の配合は二回目からである。
最初は必要最小限しか出さないので、やる気のない人はそれで二度と来られることなく、長時間の漢方相談もまったく無駄に終わることになる。
そのようなケースは常に1割程度の人にあるので、それだけ無駄な時間を浪費したことになる。
遠方から来られた人の場合は最低でも二泊三日(長い人で11日)で連続三日以上みれるので、三日の間であらゆる可能性の想定を8割がた行って、配合変化の実験に必要な各方剤の可能性のあるものを揃えて常備してもらうことになる。
だから近隣の人ほどには早くピントが合わないにせよ、初期の互いの頻繁なメール交信によって日々微調整を行ってもらい、なんとか次第に効果が出て来るのである。
しかしながら、最も中途半端な距離で、日帰りで一度だけしか来れない事情の人こそ、相当に気合を入れて必要に応じた頻繁なメール交信により、早く必要な方剤を見つけないことには、初日だけの判断では過不足は免れない。
長年あらゆる治療で治らなかった人の場合、上記のニュアンスでなんとなく感じ取ってもらえるように、かなり繊細な微調整が必要な場合があり、そのようなケースでは一定の常備薬を所持してもらって、配合変化の様々なパターンを短期間で実験しないことには、基礎的な配合骨格を形成出来ないのである。
また基本骨格が出来上がっても、多くの疾患を抱える人や重症のアトピー性皮膚炎などでは季節的変化や環境変化によって、折々に臨機応変の微調整を繰り返す必要があり、次第にその微調整のコツをご本人自身で学習してもらう必要もある。
つまり固定した方剤をただ漫然と服用し続ければ病気が治るとは限らない。単純な方剤で、それを飲み続ければ治るというのは、ありきたりな疾患に過ぎない証拠で、一定レベルを超えた疾患では、そうそう単純なものではないのである。
いつの間にかこのような細かなシステムを構築して、長年これを続けているが、この繊細で細かな方剤の各組み合わせ(配合)があるからこそ頑固な様々な慢性疾患が克服できるのであり、その実績も多数蓄積してきたつもりである。
だから一日でも早く方剤配合の基本骨格を決定付けるための実験を行うために必要なメール交信能力とその根気があるかどうかが問題で、それに耐えられずに一割程度の人は、短期間で脱落される。
二回目からが本格的な漢方治療がはじまるというのに、惜しい人たちが常に出て来るが、やる気の無い人まで面倒は見切れないのが現実である。
大多数のやる気のある真面目な人たちから送られてくるメールは毎日24時間、途切れることがないので、まるで機関銃を撃つかのようにメールを打ちまくっている。
読み返す暇なく送信しているので、あとで気が付いたら誤字や脱字だらけだが、何とか意味だけは通じそうで、閃きと勢いで延々とメールを打ちまくっているのだった(苦笑。
ラベル:漢方薬
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