2012年05月25日
小青竜湯合麻黄附子細辛湯を各エキスで配合するなら小青竜湯加附子末の方が遥かに安全っ!
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どうしてこのような危険な配合が平然として行われるのか不思議でならない。
もちろん世の中のお医者様たちのされる仕業である。これらの配合を投与された患者さんから相談を受けるたびにハラハラさせられる。
それでなくとも常々小青竜湯単独でも安易な投与が行われて、軽度の副作用を蒙る人達が日常茶飯事となっている上に、たかだか鼻水やくしゃみくらいの症状に、寒証が強いからという理由で、安易に小青竜湯と麻黄附子細辛湯を各エキス製剤で投与される。
麻黄が二重になって1日量7g前後にもなるばかりか、麻黄以上にやや毒性のある細辛が6gの多量となるっ!
若い人達に使って副作用もなく、くしゃみや鼻水に速効が出たという例があれば、それをよいことに生薬の許容量に暗い勉強不足の医師達が、雪崩を打って模倣する危険性を孕む時代となっている。
ここまで日本漢方は堕落の一途を辿っている。
小青竜湯と麻黄附子細辛湯を各エキスで投与する神経がまったく信じられない。どうしてもそれをやるなら、麻黄と細辛が2倍に増える危険性を避けて、小青竜湯に加工附子末か、あるいは炮附子末を適量加えるほうが遥かに安全ではないか。
このようなあまりにも常識的な基礎知識もないまま、医師の資格だけで安易な合方を行ってよいものではない。
小柴胡湯乱用問題と同様な事故が起きないよう、薬剤師の皆が遠慮することなく安易に漢方薬を採用する臨床医さんたちに早く注意を喚起すべきである。
重要参考文献:
※漢方薬の安全性の問題について
※2012年05月25日 薬剤師が医師にこっそりと注意すべきやや危険な配合、各エキス剤による小青竜湯合麻黄附子細辛湯
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