脾胃は水穀の海であるから湿邪の影響を最も受けやすい。
湿邪は外湿と内湿があり、外湿は外来の湿邪による病変を指し、内湿は脾虚不運湿による体内から生じた湿邪の病変を指す。
外湿と内湿の関連性は深く、脾虚不運湿は外湿を招来する誘因となり、外湿が除去されなければ脾が損傷されて内湿を誘発する。
湿邪は他の邪と合併することが多く、風邪や寒邪とともに経絡に侵入して痺証を形成したり、寒邪を伴う寒湿の病証や、熱邪を伴う湿熱の病証を形成し、なかでも湿熱の病証が比較的よく見られる。
痰濁は脾胃を中心とした臓腑の機能失調から生じた病理的産物であり、言い替えれば病理的に生じた体内の廃液や廃物である、ということである。
生態内におけるこれらの病理産物の残留は、さらに新たな臓腑の機能失調を誘発し、複雑・難治な疾病を生じる原因となる。
痰濁は人体の代謝失調によって生じた有害物質であり、各種の公害物質やコレステロール・脂肪類までをも包括しており、また「痰瘀相関学説」があるように瘀血とも交結しやすく、複雑多変で難治な疾患へと発展しやすいのである。
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