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(C)ヒゲジジイ 漢方薬局の現実は、とりわけ我が漢方薬局においては、ご相談者の漢方薬に賭ける意欲と熱意が必須であることは当然としても、それなりに一定の観察力と表現力がなければとても困る面がある。
病院の診療行為とは異なって、薬局ではあくまで漢方相談であるから、ご本人の積極的な治療意欲とともに自身の症状の観察と表現をなるべく的確に行ってもらう必要がある。
当然こちらでは、必要な質問をするわけだから、客観的にも主観的にも両者が混じっても構わないから、なるべく的確に表現して欲しい。
これを面倒がる人は、漢方相談を途中でこちらの方から打ち切って、お断りとなる。
また、もう一つ大事なことだが、しばしば見られるケースで、実際に漢方薬を服用しはじめて、その反応において、症状の改善されたた部分があっても、そのことは一切話さず、改善されて無い問題ばかりを申告されるケースである。
「じゃ〜っ、この配合ではまったく効果が出ないということですねっ!?」
と念を入れて質問しない限りは、よかった部分は永久に白状(苦笑)してもらえないことがあり、うっかり配合を変えてしまい、それを服用後に、前の配合の方が少しはマシだったし、消えていた一部の症状が復活してしまったなどと言われて愕然としてしまう。
自身の身体のことなのだから、よかったところがあったのなら、しっかり言葉に出して表現してもらわないと、改善されない部分ばかりの報告に終始されていたら、弁証論治の結論が大いにズレても当然。
だから昨今では服用後に
@改善点があるかどうか、A不変な部分はどこか、Bもしもあれば逆に悪化した部分はないか?
を表現して欲しいと要求するようにしている。
当然、これらの三点については本人でなければ分からない問題だから。
この三点の問題を意識しながら表現して欲しいという要求をうっかり忘れようものなら、最近もあったばかりだが、良かったことは一切表現されず、残っている症状ばかりを申告されるので、そんなに効果が出ないというのが不思議でならないと首をかしげていると、
でも全体的には以前よりよくなっているんですけどっ、と来た。
バカタレっそれを早く言えっと言いたくなる重要な問題で、この全体的には良い方向に向かっているなどという@の改善点があってもそのことは口にされず、Aの不変な部分や症状はあっても軽くなっているのに残っている症状ばかりを針小棒大に表現されるのも困った問題である。
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posted by ヒゲジジイ at 20:53| 山口 ☁|
漢方相談の実際
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