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2018年11月12日

『中医学と漢方医学』(5)漢方医学(日本漢方)の虚実論における錯誤

 (5)漢方医学(日本漢方)の虚実論における錯誤

 あいまいな漢方理論は、体格のみかけによって虚実を判断して良しとする誤解すら招く。
 病人を実証、虚証、虚実間の三通りに分類し、それぞれ恣意的に決められた実証向け、虚証向け、虚実間向けの各処方にあてはめようとするパターン認識の方法が漢方医学の精髄であるとするなら、極めて幼稚な医学と言わざるを得ない。

 民間療法を漢方薬より幼稚な療法であると下に見る風潮が一般であるが、このような医学であるのなら、漢方医学も民間療法に毛が生えたくらいのものだと言われてもしかたないのではないだろうか?

 このように虚実の問題一つを取り上げてみても、中医学におけるそれと比較すると、漢方医学理論が如何に底の浅い基礎理論であるかが分る。
 漢方薬がしばしば著効を現すことを認めるに吝かではないが、このような基礎理論であっては、これを医学と言うには、あまりに貧弱すぎはしないだろうか。

 たとえ複雑に理論が錯綜しようとも、より科学的で且つ論理的に体系化された中医学の基礎理論の病態認識の在り方に学ぶべき所は多い。
 基礎学という面から比較して見ても漢方医学が医学と呼ばれ、医学として誇れるほどの理論や体系があるとは、私にはとうてい思われないのである。

続きは⇒(6)中薬学に比べてあまりにも見劣りがする漢方薬学
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2018年11月11日

『中医学と漢方医学』(4)臨床実践上の虚実論の比較

(4)両医学におけるにおける臨床実践上の虚実論の比較

 私自身は漢方医学と並行して中医学を学習し始めて十数年間になるが、その過程で、漢方医学を批判的に眺めはじめたきっかけ(文献D)は虚実の問題からであった。

 漢方医学の考え方において、体質及び方剤を実証、虚証、虚実中間型に分ける特有のやり方には、多々問題があるように思われる。
 体力が余っているのを実証、体力が衰えているのを虚証と決めるやりかたは非科学的であり漠然とし過ぎている。
 実証用、虚証用、或は虚実中間用とされる方剤にしても恣意的な感を免れない。

 それに比較して、「実とは外因、内因を含めた病邪の存在を言い、虚とは生体の機能面、物質面の不足を意味する」と規定する中医学のありかたにおいては合理的な病態把握が可能である。
 即ち、多くの病人は、とりわけ慢性疾患の場合、虚実挟雑しているのが一般であり、それ故、「扶正祛邪」の治法が自明のこととなる。

 ところが漢方医学に従っていると、体力の強弱のみで虚実を論じ続けるあまり、病邪の存在の問題を忘れ兼ねない。

 例えば、桂枝茯苓丸を実証用、加味逍遙散を虚実中間用、当帰芍薬散を虚証用として恣意的に決め込んでしまい、同一の病人に、これら三処方すべてが同時に必要とする病態が存在する発想すら浮かんでこない(文献B)(文献E)。

 尤も、これは敢えてエキス製剤で投与する場合の話で、湯液で行う場合はもっと合理的な処方が可能であるが、これはもっぱら中医学理論における弁証論治でのみ成し得ることである。

文献

(文献B)菅沼栄著「中医方剤学とエキス剤」(「中医臨床」誌1988年9月 通刊34号)東洋学術出版社発行
(文献D)村田恭介著「求道と創造の漢方」1985年5月 東明社刊
(文献E)村田恭介著「加味逍遙散加桂枝桃仁について」(「和漢薬」誌1978年4月号 通刊299号)

続きは⇒(5)漢方医学(日本漢方)における虚実論における錯誤
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2018年11月10日

『中医学と漢方医学』(3)中医学基礎と漢方医学基礎

(3)中医学基礎と漢方医学基礎

 さて、中医学における前述の三つの基礎課程、即ち、中医基礎学、中薬学、方剤学は、漢方医学においては、どういうものが該当するであろうか?

 まず、中医基礎学に該当するものは当時、長濱善夫著「東洋医学概説」、西山英雄著「漢方医学の基礎と診療」などがあったが、その後、私の知る限りでは、山田・代田共著「図説東洋医学」のみである。

 漢方基礎学は、「陰陽」、「虚実」、「表裏」、「寒熱」、「気血水」を特に重視し、三陰三陽の六経弁証、日本特有の腹診法等が主であって、その他の細かいところは、傷寒論、金匱要略に重要なことはすべて書かれているとする立場が中心であるようだ。

 黄帝内経思想は、書物によっては大いに取り上げられているようだが、鍼灸治療の立場と異なって湯液治療の臨床的運用においては、それほど重要視されていないのが平均的なところであるように思われる。

 そして未だにこれが漢方医学であると示される程に体系化された教科書、または教科書的な基準が出来てはいない現実はいかにもさびしい

続きは⇒(4)両医学におけるにおける臨床実践上の虚実論の比較
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2018年11月09日

『中医学と漢方医学』(2)昭和末期の漢方医学の一般的な学習方法

(2)昭和末期の漢方医学の一般的な学習方法

 ところで漢方医学においてこれ等に該当する教科書的なものはかなりいびつであった。
 私自身が過去十六年間に学習した経験を思い返してみても、主軸は漢文の素読に始まるご存じ傷寒論、金匱要略の原書。
 そして一字一句に拘泥する綿密な読解と解釈。

 この読解と解釈の為には、先人の書かれた多くの各解説書も必要であった。それになお、実践に即役立つ吉益東洞著、尾台榕堂註の「類聚方広義」、口訣集と言われる先人の臨床経験談の数々の書籍や近年の臨床家による処方解説書。

 漢方は傷寒論に始まって、傷寒論に終わるとさえ言われた時代でもあったと思うが、実際の臨床面では、傷寒、金匱の研究以外に、臨床家による処方解説書と現代人による治験例集の数々の読書によって、処方運用の実際を学びつつ、即実践に役立てていた。

 最近、仄聞したことだが、中国から某科の西洋医学を学びに来日した西洋医師が、日本の漢方は、傷寒、金匱が中心的な教材であることを知って、あまりの時代遅れに驚き、また健康保険で使用される処方内容のアンバランスさと、小柴胡湯などの乱用に等しい使い方(文献C)を見て、全くあきれ果てたということであった。

文献

(文献C)村田恭介著「漢方経験雑録」(「和漢薬」誌1988年4月号 通刊419号)ウチダ和漢薬発行

続きは⇒(3)中医学基礎と漢方医学基礎
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2018年11月08日

『中医学と漢方医学』(1)方証相対と弁証論治

1989年月刊『和漢薬』誌1月号(通刊428号)巻頭論文として掲載された拙論『中医学と漢方医学』(村田恭介著)のほぼ全文をほとんど修正せずに転載。決して古びた内容とは思えない。
 平成元年1月、本場中国の漢方、中医学が日本国内に次第に認識され始めた1980年代後半に漢方と漢方薬の業界紙に書いた拙論。当時の漢方界の時代状況の一端を反映しているはずである。

     (1)方証相対と弁証論治

 中国では「漢方」と言えば日本の伝統医学、すなわち漢方医学のことであり、中国の伝統医学はすべて「中医学」であって、漢方とは言わない。「漢方」という言葉は元来が日本語である。(文献@)  
 であるから、漢方医学と言えば日本の古方派、後世方派、折衷派を総称したものの様である。尤も昨今は折衷派が大半のように思われる。

 漢方医学の特徴を要約すれば方証相対論による処方単位のパターン認識が主体ということであろう。【病態認識】がそのまま【方剤=実際処方】として短絡的に繋がり、その病態認識ですら、方剤の名称を持って来て、何々湯証として認識される。
 常に方剤中心の医学と言っても過言ではない。後述するような中医学の中核である「弁証論治」の様に【病態認識】【治法】【方剤】【実際処方】(文献A)と連携される訳ではない。
 
 ところで近年、新たな勢力として現代中国医学、即ち中医学派が台頭しつつあるのは周知の通りである。
 この中医学とは、陰陽五行論を基礎概念として広い中国国内の多くの流派、多くの学説を整理し系統的に総括統合し平均化して構築された一大医学体系である。
 その特徴は、弁証論治が中核となる。【病態認識】【治法】【方剤】【実際処方】(文献A)と連携され、それぞれの項目において厳密且つ系統的な思考が要求される。
 その病態認識はかなり統一された豊富な専門用語によって表現され、系統的分析的に整然と把握される。その後に続く【治法】【方剤】【実際処方】においても同様である。

 この中医学の中核をなす弁証論治を多少とも満足に行えるようになるには、中医学特有の哲学理論に基づいた複雑な全体系を系統的に学習しなければならない。
 現在の中国においては、菅沼中医師によれば、「中国の中医学院では、カリュキュラムは中医基礎学、中薬学、方剤学の三課程が基礎医学の柱」(文献B)となっていると言われる。
 それ等の教科書類の原書、或はそれに類する原書は、今日かなり自由に手に入れることが出来る。但し、これら三課程は最低の基本線であることを忘れてはならない。

  文献

(文献@)張瓏英著「臨床中医学概論」自然社発行/緑書房発行
(文献A)田川和光著「漢方エキス剤の中医学的運用」(「中医臨床」誌1988年9月通刊34号)東洋学術出版社発行
(文献B)菅沼栄著「中医方剤学とエキス剤」(「中医臨床」誌1988年9月 通刊34号)東洋学術出版社発行

続きは⇒(2)昭和末期の漢方医学の一般的な学習方法
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posted by ヒゲ薬剤師 at 00:00| 山口 | 中医学と漢方医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする